第133回「ユニットバスの改修」
マンションにお住まいの方の事例です。
脳梗塞を発症し、左片麻痺の後遺症が残ってしまったため、リハビリ病院に入院されていました。
車いすでの移動を基本とされていますが、ご自身で出来ることは自立して行いたいとの思いが強い方です。
ご退院にあたり、室内の動線、特に浴室周りを改修したいとのご相談をいただきました。
改善希望内容
① 浴室出入り口の段差が高く、またぎが困難。またぎやすいようにしたい。
② 浴槽が54cmと深く、またいで入ることはもちろん、バスボードの利用も難しいので、浴槽を浅くしたい。
③ 介助者との入浴を想定し、できれば浴室内を広くしたい。
既存浴室の建築的問題点
Ⓐマンションの為、漏水しないようにユニットバスでの対応が原則。
Ⓑ現在の浴室がハーフユニットバスのため、後継品で浴槽が浅いタイプがない。
Ⓒ現在の浴室の天井には2方向に梁があるが、それに対応できるユニットバスがない。
協議を重ねた結果、現場対応で天井を造作できるメーカーがあり、お客様のご要望に近い形の浴室を設置することが出来ました。
ただし、通常の施工方法ではないため、メーカーの保証が付かなくなりました。
浴室入口は内外に段差があるので、ドア枠に一旦昇り、そして下りなければならなかったため難しい動作でしたが、改修後は浴室外側に約10cm程度の段差が残りましたが、単純な段差となり、出入りしやすくなりました。
また、浴槽は深さは、54cmから42cmになり、またぎやすくなりました。
なお、浴槽の縁が大きいため、バスボード代わりに座ることもできます。
改修後
改修前
建築的な制約もありますが、お客様の様々なご希望に出来る限り応えられる様、対応いたします。
お困りの事がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。