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担当者の現場レポート


第7回「トイレ改修の施工事例」
(担当:堀田弘子)

第7回は堀田弘子が『トイレ改修』の施工事例をご紹介致します。

今回のお客様は、東京都に在住の50代の男性です。
仕事中に脳梗塞で倒れ、左片麻痺の障害を持つようになり、現在は車椅子での生活となっております。

今回の改修ポイントは「車椅子のままでトイレの出入りを可能にすること」です。
お客様は、退院以来ポータブルトイレを使用していたのですが、換気及び後処理の問題があり精神衛生上あまり好ましくないとのことから、今回の改修を決断しました。

現地調査を行ったところ、いくつかの問題点が浮上しました。


【問題点】
1.トイレの出入り口及びトイレのスペースが狭く、車椅子での出入りができない。
2.トイレの床と隣接の居間の床との段差が60mmある。
3.築30年以上のマンションでトイレの排水管が鉛管の為、既存位置からの移設が難しい。

【改善点】
1.トイレと居間の間仕切り壁を解体し、間口を広げる。
2.トイレと廊下の間仕切り壁を解体し、廊下をトイレスペースとして取り込む。
3.居間の床の嵩上げをしてスロープを設置する。

【詳細と解説】
まず、トイレのスペース及び出入り口が狭く外開き戸でした。

普段、お客様は隣接の居間にベッドを置いて生活しているとのことなので、トイレと居間の間仕切壁(写真2に写っている右側の壁及び改修前の平面図B参照)を取り壊し、居室から直接トイレへ出入り出来るように計画しました。

また、隣接している廊下をトイレのスペースとして取り込むことで、車椅子での移動スペースを確保することにしました。

段差の問題ですが、本来、60mmの嵩上げをして段差0mmにしたかったのですが、居間と隣接する他の居室の出入り口との段差が30mmの為、トイレの床に合わせると隣接の居室より30mm高くなり、不都合が生じてしまうことになります。
そこで、居間を30mm嵩上げをして他の居室との段差を0mmにし、残りのトイレとの段差30mmを勾配の緩やかなスロープ゚を設置して段差解消をすることにしました。

改修前

改修前
改修前

改修後

改修後
改修後

【改修前および改修後の図面】
改修前および改修後の図面

 

【感想】
今回のマンション改修では、配管の問題、構造壁の問題、床高の問題、スペースの問題といろいろな制限があり、完璧な状態には出来ない部分もありましたが、御家族の方のご理解のもとで、ポータブルトイレを利用しなくても済む状態になり、ホッとしました。
また、お客様は、入院中のトイレの設備に慣れていらして、手摺を上からプッシュして掴み、移乗するという方法を御希望されました。身体状況によってさまざまな方法があり、マニュアル通りにはいかないので、ヒアリングの重要性を強く感じました。





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