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担当者の現場レポート


第8回「段差のあるバルコニー改修の施工事例」
(担当:新海直美)

第8回は新海直美が担当させて頂きます。



私が報告するのは、世田谷区在住で車椅子での生活をされている、30代の女性の事例です。
新築して間もないマンションにお住まいで、建設時より施工業者とバリアフリーに関して打合せしていたということもあり、玄関に段差解消機が設置されていたり、室内の段差もほとんどなしというお宅でした。

しかし、ただ1箇所、車椅子で行けない場所がありました。
それが、約22pの段差があるバルコニーだったのです。
スロープで下りるには1/12の勾配でも2〜3mの長さが必要となり、それではバルコニーが無くなってしまいます。バルコニーの床をかさ上げするために、床を壊したり、固定をしなくてはならないとなると、マンションの管理組合の許可が必要だったり、今後別の使い方を考える時に支障が出てしまいます。

バルコニーの床を壊さずに解消する方法はないものか、と考えた結果がスノコによるかさ上げでした。あの、お風呂で使っているスノコです。ただ、居間から見える場所なので、景観も重視したいとのこと。では、スノコの上にウッドパネルを敷いたら綺麗かも・・・。ガーデニングも映えそうだし・・・。イメージは膨らみますが、果たして可能なのか?そして、安全なのか?いつもは室内で使用しているものなので、屋外での使用も大丈夫であるのか?車椅子が乗った時の強度は?等々、数々の問題をクリアすべくメーカーや職人とと打合せをし、検討しました。

結果は、スノコが木製だと変形が出たり手入れが大変なので、発泡ポリスチロール製のものを使用(写真1)。ウッドパネルも、同様に変形等により車椅子の操作に支障がでるといけないので、樹脂製のものを選択(写真2)。また、取り外しての清掃時の事を考え、スノコとパネルを、ほぼ等間隔で分割する方法としました。居間からの移動の際、窓枠でできる段差は、パンチングのアルミ板にて解消しています(写真3)。

完成後、スムーズにバルコニーに出入りできるようになり、ガーデニングも楽しまれているようです。

 

工事後


(写真1)発泡ポリスチロール製スノコ

(写真1)
発泡ポリスチロール製スノコ


(写真2)樹脂製ウッドバネル
(写真2)
樹脂製ウッドバネル

(写真3)パンチングのアルミ板
(写真3)
パンチングのアルミ板

今回は、お客様が明確なイメージを持っていて、色々な御希望を言って頂いた事、また、メーカーや職人にも細部まで協力してもらった事が良い結果となって現れたのだなぁと、しみじみ思っております。
今後も、皆さんと協力しながら、個人個人に合ったものが提供できるよう、頑張りたいと思います。

追伸:今回の住宅はマンションの1階ということで実現しましたが、2階以上だと、避難上(避難ハッチを塞いでしまう)の問題で難しいと思われます。





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