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今回のレポートは渡邉が担当します。
我が国が高齢社会と言われるようになってすでに久しく、街中を歩いていても、手すりはもとより車椅子対応のトイレや点字ブロック等のバリアフリー設備が整っている公共施設を見掛けることが少なくありません。
しかし、日々高齢者の方々と向き合っている我々から見ると、『これはホントに使い勝手がいいのだろうか?』と疑問に感じることが多々あります。
そこで今回は屋外の手すりを題材に、いい手すり(=使い勝手のよい手すり)とはどういったものなのかを考察したいと思います。
【使い勝手の悪い手すり】
【使い勝手の良い手すり】
【使い勝手の悪い手すり】の例としてあげたのは、某私鉄駅の階段に設置された手すりです。
二段式の手すりで、高い方が大人用、低い方が子供用です。
今回は高い方の、大人用手すりについて問題点を検証してみます。
なお、【使い勝手の良い手すり】は弊社で実際に施工した玄関ポーチの手すりです。
@手すりの高さ85cmは、人によっては高過ぎる。
これは個人差がありますが、一般的に手すりの高さ=普段使っている杖の高さと言われています。
身長160cmくらいの方で杖の高さは75cmから80cmくらいです。
手すりはぶら下がるように掴まるのではなく、手すりの上から体重を載せるように持つのが使いやすいため、必要以上に高さが高い手すりは使いにくいばかりか、かえって危険です。
我々は手すりの取付け時には、使う方にヒアリングを行い、身体状況を考慮して最適な高さを決めてから工事をしています。
A手すりの太さ5cmは、誰が握っても太過ぎる。
太さ5cmと言われてもイメージしにくいと思いますが、缶コーヒー程度と言えばわかりやすいでしょう。人間工学から見て、手すりは握った時に指が重なる程度の太さ3.5cm位が最適といわれています。缶コーヒーと同じ太さでは、手すりをしっかり握ることができず、いざという時に体重を上手く支えられません。
我々が屋外用に採用している手すりは太さが3.4cmです。この太さならば、誰が握っても違和感を感じることはないでしょう。
Bステンレス製の手すりは滑りやすく、外気の影響を受けやすい。
【使い勝手の悪い手すり】はステンレスがむき出しになっています。このため外気温が高ければ熱を帯び、低ければ逆に冷たくなってしまいます。
また手すりの表面が平滑であるため、雨に濡れれば滑りやすくなります。このことは高齢者にとって大変危険なことであり、重大な事故の原因となります。
我々が屋外用に採用している手すりは手すりの部分を樹脂で覆っており、外気の影響をほとんど受けず、雨に濡れても滑りにくくなっています。
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以上、屋外手すりを題材に問題点を3点挙げて説明しました。
公共建築である駅と私的建築である住宅とは、単純に比較出来ない部分はあります。なぜなら駅は不特定多数の人々が多数利用する施設であり、ある特定の世代である高齢者だけに特化して整備するわけにはいかないからです。
例えばステンレス製の手すりを設置するのも、利用者の使い勝手よりも清掃の容易さ等を優先した結果なのだと思います。
しかし、住宅に付ける手すりが駅と一緒ではいけません。使う方の使い勝手や安全性を最優先すべきなのです。
我々高齢者住環境研究所は、過去に行った数多くの改修事例に基づき、高齢者にとって最も必要な住宅改修のノウハウを熟知したプロの技術者集団です。
生活で何かお困りのことがありましたら、お気軽にご相談下さい。
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