担当者の現場レポート
今回は松本が担当で、洗面、洗濯機がある広い浴室を、ユーティリティと浴室の2つのスペースに分け、使いやすくした改修の事例を紹介します。
【改修の経緯】
都内に住む I さんご夫婦のお住まいは、築30年以上の木造です。 もともと納戸だったところを浴室にしたため、廊下側からの段差も300mmと大きく、浴槽のまたぎも深く危険な浴室でした。 特にご主人が体調を崩してから、段差のある場所などの移動動作が困難になってきており、それを介助する奥様の負担も重く、腰痛なども出てきていました。
改修前図面 <平面図>
改修前
また何より、浴室内に洗濯機、洗面があるため入浴時だけでなく、洗顔や洗濯のたびに 大きな段差を昇り降りする必要がありました。 使い慣れた自宅とはいえ、お二人ともが体調を悪くしてからは徐々につらくなってきているようでした。
【改修の提案内容】
当初は浴槽を埋め込みにし、またぎを楽にすることや昇り降りや浴槽の出入りに、有効に使えるよう手すりを取り付けることが考えられましたが、どうせ改修するのなら、将来を考えもっと家事や洗面などが安全に行えるように出来ないだろうか? そのような観点から、改修プランを見直してみることになりました。 洗濯や洗面の頻度を考えると、浴室と別にしたほうが使いやすいのではということで下記図面のプランで改修することになりました。 一坪以上あった浴室を1100o*1600oサイズまで縮める代わりに、廊下側に洗濯機と洗面を置くスペースを作り、無駄な導線を省き、使いやすくしようというものでした。
改修後図面 <平面図>
改修後図面 <断面図>
改修後
【工事を終わって】
ご主人は「浴室の段差もなくなり、浴槽のまたぎもぐっと楽になった。妻に手伝ってもらわなくても、これから安心して入浴が楽しめる」と喜んでくださいました。 また、奥様はやはり家事のきりもりをする立場から「今まで、重い洗濯物を持って出たり入ったり、寒い浴室の中でお洗濯するのがあたりまえだと思っていた。こんなに楽にできるようになるなんて本当にうれしい」とおしゃっていました。
広い浴室を狭くするのは逆転の発想ではありますが、それぞれの行為の頻度などを考えると、そのほうが生活しやすくなることもあるのだとわかった住宅改修の事例です。 浴室を二つのスペースに分けることになるため、それなりの費用がかかりますが、将来を考えると、十分その効果は期待できるものと考えます。 私共がご訪問させていただくと、洗濯機がお風呂場にあるお宅というのは意外と多くあります。ただご提案はしても、今までの習慣があるから「このままで大丈夫」と言われるお客様の割合のほうが多いのが実情です。ご高齢であるからこそ、少しでも楽に日常の生活が送っていただけるよう、今後もご提案していきたいと思っています。
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